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暑い季節の食卓に麺類は強い味方。
手抜きに見えないコツや涼やかなコーディネートのリクエストをいただいたので、私なりに押さえるべきポイントを書いてみる。

器選びや盛り付けを工夫して、立体感を意識したい。
まずはガラスや竹簾(たけすだれ)、籠など夏らしいアイテムを取り入れれば一瞬で涼やかな食卓になる。
もしくは盛り付けで工夫を。

薬味を小さな器に盛り付けて板皿などに集めると楽しさが加わる。
大きな器にどんと盛り付ける時は、器と麺の色味のコントラストを意識しよう。

例えば白い器にそうめんやうどんを盛り付けると、色が一体化して余白が映えない。土ものなどの質感ある器や濃いめの色、絵付けの器に盛ると余白を効かせられる。器に頼れない場合は、一人前ずつ山高に盛り付けて、夏野菜や薬味をたっぷり乗せれば、彩り良いご馳走麺になる。土台になる麺をうず高く盛るのがポイント。

この時期こその青々とした自然の緑を取り入れると、食卓が一気に季節の生命力あふれる見栄えに変わる。

県外から来た私には新潟県は熊笹天国。至るところに生えているのがありがたい。今の季節は青もみじや茗荷(みょうが)の葉も美しく取り入れやすい。

夏野菜の葉を器の下に敷くなどしても季節感が高まる。
何にせよ旬を取り入れることが大事となる。

押さえるポイントは
・器や小物で涼しげな演出を

器のバリエーションがない場合は
・盛り付けやトッピング、つけだれに工夫を

私が年中好んで食べる麺つゆアレンジから夏向きなものをふたつ。
蕎麦猪口に直接一人分から手軽にできるからお薦めだ。

麺つゆに梅酢とお好みの柑橘系果汁(すだち、カボス、シークヮーサーなど)をキュッと。好みの薬味をどっさり入れる。

もう一つは希釈タイプの麺つゆを豆乳で割り、すりおろし生姜、刻んだ茗荷に大葉をお好みで入れ、ラー油(食べるラー油のような具入りが美味しい)をひと匙。あれば花椒粉(ホワジャオフェン)も入れよう。←花椒オイルがあればなお良い。

どちらも暑さで食欲のない時でもするっと入ってしまう簡単で後引く美味しさ。

夏は野菜が美味しい季節。
つるりと喉越し良い麺とシンプルに調理した夏野菜があればこれ以上の幸せはない。

自分なりの楽しさを見つけて、暑さと仲良く過ごそう。


【プロフィール】
高橋香織さん

千葉県出身。スウェーデン等、海外経験も長く、日本の魅力を再認識。食を愉しむ暮らしをインスタグラムで発信している。産まれたての雛の雌雄を判別する初生雛鑑別師の資格を持ち、全日本初生雛雌雄鑑別選手権大会で2度優勝している。新潟県見附市在住。