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2025.06.03 life

植物由来の藍染めで、心地よく暮らす つばめのうたの「藍染め」 / 新潟のすぐれもの

エリア

上越

天然藍が織りなす、美しく深みのある藍色。経年変化も楽しい特別な一点と出合う。

日本の伝統的な染色技法の一つ、藍染め。化学染料がほとんどの現代では希少な、昔ながらの発酵による藍染めを行う工房が新潟県上越市浦川原区小蒲生田(こがもだ)集落にある。藍染め職人の宇賀田真佐臣(うがたまさおみ)さんは、山に抱かれたこの地で生まれ育ち、2012年、稲作と藍染めを主軸とする工房「つばめのうた」を開設。19年からは藍染め一本で事業を展開してきた。「自然豊かなこの地域らしい、植物由来の藍色と発酵にこだわっています。天然の原料で染めることで、人と環境に優しい一着が出来上がります。役目を終えた染液は肥料として循環させています」と語る。

たかね裁縫所(埼玉県)とのコラボレーションで完成したロング丈のリネンローブ58,520円。受注販売のため藍色の濃淡が調整可能

染め液を発酵させる藍染めは、とにかく時間と手間がかかる。原料の蓼藍(たであい)から染料の蒅(すくも)を作り、あくなどの原料を仕込んで発酵を待つ。微生物が活発に働くよう、上越市の酒蔵の銘酒を加えることで地元らしさも付加している。10日程かけて完成した染液で、糸や布を染めるほか、他社製品の染め直しにも対応している。

手拭い、コットンスカーフ、ハンカチ、コースターなど、藍染め小物を自由に組み合わせられるギフトセットは3,300円~

「いつかは自分たちが作った蒅『越後藍』で新潟のものづくりの役に立つことが目標。工房では藍染め体験も行っているので、ぜひ遊びに来てください」。体験は事前予約制。綿ハンカチ(1,500円)など気軽に参加できるものが多いので問い合わせてみよう。

小サイズから大判まであるストールは、リネンやヘンプなど生地の違いで印象が変わる。4,500円~


展示受注販売のお知らせ

新潟日報メディアシップ1階「インフォメーションセンターえん」にて展示受注販売実施:5/30(金)~7/29(火)(予定)


宇賀田 真佐臣さん
新潟県上越市在住。長岡技術科学大学を卒業後、東京都内のIT企業へ就職。2010年に帰郷すると先代から受け継いだ田で米作りを開始。2011年に染師を訪ね、2012年から藍染め工房「つばめのうた」をスタート。クラフトフェアにも積極的に参加している。

つばめのうた
住所|新潟県上越市浦川原区小蒲生田380[地図]
インスタグラム|@tsubamenouta
HP|https://www.tsubamenouta.com
オンラインショップ|https://www.tsubamenouta.com/netshop.html
〈展示販売〉
6/5(木)〜10(火)「つばめのうた 清夏の藍染め展」大杉屋惣兵衛 お馬出し店(上越市)