今日も明日も、もっと輝く assh-アッシュ-

多様な価値観でこれからを楽しむ おとな女性へ贈るウェブマガジン assh-アッシュ-

2025.08.03 special

GARDEN四季 代表 石川綾乃さん/名庭に学んで感性育む 暮らしに寄り添うエクステリア提案

シリーズ

assh表紙の人

エリア

新潟市

四季を通じ心地よいエクステリアへ「プラスワン」の提案

濃緑の葉を広げたソテツが夏の日差しを受けて艶やかに輝き、夏空を映したようなセイヨウニンジンボクが花穂を伸ばす。新潟市西区のエクステリア&ガーデン設計施工専門店「GARDEN四季」展示場で、代表の石川綾乃さん(51)がはつらつとした笑顔で出迎えてくれた。


エクステリアは庭や門、カーポートなど、住居まわり全般。「テラスで食事をしたい」「ウッドデッキで子どもを遊ばせたい」といった顧客の要望に応じ、床や屋根、植物、照明などを組み合わせて快適な空間を作っていく。季節感の出る落葉樹と目隠しにもなる常緑樹を計算して配置することで、四季を通じて美しい庭になる。「ご要望に対して、専門としてプラスワンの提案を常に心がけている」と話す。


2023年に移転した現在の展示場は一般住宅をイメージしやすい設計。玄関までのアプローチが直線にならないように配置したゲートと植栽がエントランスを彩り、ポーチから続くガーデンルームは木々に囲まれ、優しい影を落とす。


新潟市西区出身の石川さんはインテリアコーディネーターを志し、新卒後大手ハウスメーカーに就職。展示場担当や設計部門に務め、建物の仕様打ち合わせや図面作成などに従事した。


未来の自分のため「今できることを精一杯に」

GARDEN四季は、ハウスメーカーでエクステリア部門の設立に携わり、経験する中でエクステリアの重要性を感じた父正彦さんが定年退職後、2007年に起業。翌年には石川さんも加わり、1級造園施工管理技士や1級エクステリアプランナーなどを取得した。
社員旅行として5万坪に及ぶ日本庭園で知られる足立美術館(島根)や桂離宮(京都)といった各地の名園を訪ねるなどして目を肥やす。


趣味は茶道。25年ほど続け、遠州流茶道師範の免状を持つ。「20代の時、たまたまバスの中で着物姿の50代くらいの女性を見かけて。将来こんな風に、着物を着てちょっと出かける人になりたいなと思ったのがきっかけ」と話す。

茶道「遠州流」の祖小堀遠州は作庭家としても知られ、大徳寺 孤篷庵(こほうあん)庭園(京都)や二条城 二の丸庭園(京都)など数々の名勝を手がけた。「遠州流で習い始めたのはたまたまだったけれど、常時公開していないような庭園を見られる貴重な機会もあり、勉強になる」と話す。

2019年、45歳で代表に就任。「20代の時はいい30代を迎えるために、30代はいい40代を、40代はいい50代を迎えるために、その時できることをとにかく必死にやってきた」と振り返る。50代を迎え、「今はまだ突っ走ってますから」と笑う。
「代表としてもプランナーとしても、この地で信頼を得て成長していきたい」と前を見据えた。


石川綾乃さん
【プロフィール】
いしかわ・あやの 新潟市西区出身。大手ハウスメーカーで展示場担当や設計部門に勤務。2008年、GARDEN四季に入社しエクステリアプランナーとして、住まいと調和する心地よい暮らしを提案している。