皆さん、お元気ですか?
ただいまパリに向かう途中、ヘルシンキ空港でこのコラムを書いています。
10月の下旬になってぐっと寒くなりましたね。
日本はより秋らしい季節になってきました。
ここ何年かは秋という季節をゆっくりと感じることができる日々が少なくなった気がします。
世界的な気候の変化が著しくなってもいる気がしますね。諸説ありますが、原因はポールシフトによるところも大きいのではないかなあと思います。北極と南極の位置が天文的に変わるわけですから気候も変わるだろうなと思わざるをえないかなあと。これは実際にどれくらいずれているのか証明されていることですしね。
(お忘れかもしれませんが、地球温暖化についてはその原因は変わったりしてますからね笑)
さて、前回で書いた、僕のホームグラウンドでもあった老舗のジャズクラブ「Body&Soul 」(東京・渋谷)の閉店からもう1カ月以上が経ってしまいました。
まだ不思議な気持ちが続いていて、ふと「もうないんだなあ」と思う時には切なくなります。
どれだけ自分にとって大きなことか、身に沁みて分かります。
12年ぶりに日本に来た親友のドラマー、トミー・キャンベルもニューヨークから駆けつけたくらいですから、彼にとっても大きなことだったのです。
ずっとあった、大切な物事がなくなるって悲しいですね。でも、これからも前向きに頑張れと言われているような気もします。
人生、前に進むだけですからね!
10月に入ってからすぐに、悲しむ暇もないくらいに忙しくなりました。
まずは10/4の鹿児島でのコンサート。
このコンサートは、2010年に出会った「シスター」というあだ名の鹿児島のプロモーターの企画によって実現したものです。シスターは事あるごとにさまざまなミュージシャンのライヴを企画してくれる、とても優しい、熱い音楽大好きな方で、今回も早い段階から企画、ネットワークを使った集客をしてくれて、公演の1カ月前にはソールドアウトになったほど。
しかもこの公演は、僕の新しいアルバム「TRIBUTES」に参加してくれたミュージシャン全員が揃う最初のコンサートになったのです。
石井さん、金澤さんとの付き合いも長く、あの忙しい石若くんを説得した(笑)くらいパワーのある人でもあります。
前日に鹿児島に入って、シスターと共にこの企画に参加してくれた宮崎のお医者さま達と会食し、温泉に入ってゆっくりと過ごしました。
次の日は早めに会場の「みなみホール」に入って食事を摂り、ウォーミングアップしながら当日入りのミュージシャン達を迎えます。久しぶりの再会を祝ってリハーサル、本番までゆっくりとする時間を楽しみました。
コンサートが始まりステージに行くとたくさんのお客様の顔が見えて心温まりました。2時間の演奏があっという間に感じるくらいに楽しい時間でした。この企画に参加していただいた方のおかげで本当にいいコンサートが出来て心から感謝。打ち上げの時間も楽しかったです♪
次の日 10/5 は大阪に飛び、「ビルボードライヴ大阪」で関西エリアのメインのリリース記念ライヴ。関西から3人の素晴らしいミュージシャン達を迎えてのこの公演もとても楽しかった。1st と 2nd それぞれに内容の濃い演奏をお届けできたと思います。
10/6 からは僕と小沼ようすけくん2人は関西に残り、まずは神戸で来年へ向けてのとある打ち合わせ( 時が来たらお話ししますね。とても楽しみな内容です!)、7日からは京都・亀岡の温泉宿に移動して9日のライヴまでゆっくり過ごしました。このお宿はようすけくんと毎年来るところで、4年ほど前に富山でここの支配人の井野さんと出会ってからのお付き合いになります。
アートがとても好きで、音楽も大好きな井野さんはなんとも人たらしな方(笑)。今回もいつものように盛大に迎えてくれました。毎日美味しいご飯、そして井野さんの友人方も大変に楽しい方ばかりで、いろんな職種の方とのいろんな話題はいつも刺激になります。
滞在3日目に宿の中の公共のスペースでようすけくんとデュオのライヴ。何気に久しぶりのデュオ・ライヴでした。お客様は井野さんの友人方と宿泊されている方とでいつもいっぱいになります。日本に旅行に来ているというアメリカ人の若い男の子3人組が来ていて、終演後に本当に楽しかったと話しかけてくれました。京都市から電車で30分以上離れた山の麓の宿をどうやって見つけたのかと聞いたらインターネットだそうで、今や当たり前のこととはいえ、欧米の人たちの好奇心はやっぱり旺盛だなあと感じたりしました。
終演後はまたダイニングで楽しく打ち上がります。とても美味しいオーストリアのワインが豊富に置いてあるところで、ここに来るといつも少しワインを頂いてしまいます(笑)。
そして深い時間まで楽しい会話は続きます。。
次の日からは3日間関西エリアで、僕とようすけくんも参加するプロジェクトでのライヴがありました。以前にも書いた入院中のギタリスト・西藤ヒロノブくんにエールを送るプロジェクトで、村長というあだ名のトロンボーン・プレーヤーが大阪、京都府内2カ所でライヴをセッティングしてくれて、10/10〜12 はそのバンドでの公演が続きました。
初日は大阪・池田のバー「Shot Bar Palace」、学生街にあるなんとも昔ながらの雰囲気のバーで、オーナーもスタッフさんも活気あるいい人達でした。音楽好きで僕らの演奏をすごく楽しんでくれて、CDも買ってくれました、感謝!
次の日11日はなんと、滞在していた宿がある亀岡市の昼間のイベントで、運動公園の屋外のステージで演奏しました。井野さん達も見に来てくださいました(笑)。
そして3日目は久しぶりに京都市の、デビューした2000年に初めて出演し、その後もいろんな人と出演させてもらっている「RAG」という老舗のライヴハウスで演奏しました。
この3日間のメンバーは、村長、ベーシストに萬泰隆くん、ドラマーにビルボードでも共演した中村雄二郎くん、そして僕とようすけくんという5人。西藤ヒロノブくんのナンバーを中心に、それぞのオリジナル楽曲を加えたこのセッションならではのレパートリーとなりました。
東京に戻り、10/16 には5年ぶりの共演となるレジェンド・ピアニストの市川秀男さんとのデュオライヴがアルフィーでありました。いやあ、81歳になる市川さん、相変わらずの速いタッチ、ハーモニーの豊富さ、何より心に刺さるメロディーを持つオリジナル楽曲の数々、堪能いたしました!
次の日は「しんゆりジャズ」という、新百合ヶ丘駅にある21ホールでのイベントに参戦。3年ごしのオファーをいただきようやく今年出演が叶ったのです。懲りずに声をかけていただくなんてありがたいことです。
この日は石井彰さん、そしてベーシストにここのところよく共演する、アルバムにも参加してくれた重鎮・金澤英明さんの息子さんの金澤力哉くん、そしてドラムはやはり札幌出身の高橋直希くんというメンバー。力哉くんは小さいころから知っていますが、公式な共演はこの日が初めて!お父様から「とく、うちのよろしくね!」と連絡もいただき、本番では立派にこなす息子くん、いやあなんだか感慨深い共演となりました。親子でミュージシャンなんて幸せですよね。しかも金澤家は力哉くんの兄貴はギタリスト、妹さんはドラマーという、狙ったのかとでも思いたくなるような見事な家族作りっぷり(笑)。サイコーです♪
10/18 は新宿ピットインに「New Experiment」と題して、ピアニスト・永武幹子さん、ベーシスト・井上陽介さん、ドラムは小田桐和寛くん、そしてアルトサックスには公式には初共演となる矢野沙織ちゃんという、初めての組み合わせでの出演でした。
永武さんはトロンボーンのJames のセッションで共演したことがあり、素晴らしいなあと思って何かのタイミングで共演の機会を望んでいました。沙織ちゃんは彼女が小学生の時にジャムセッションで出会い、中学生でアメリカのレーベルからデビューしたバリバリのジャズプレーヤーで、日野皓正さんのセッションにもよく顔を出していたこともあり、彼女とも良き機会があればと思って、今回の共演に繋がりました。
最近のレパートリーからクインテット用にアレンジをしたり、先日先立たれた大野雄二さんとのレコーディングで歌った大野さんの楽曲や、この日のために書き下ろしたオリジナルを演奏しました。
デビュー前にドラマーの小林陽一さんのセッションで初めてピットインに出演し、以来僕にとってとても特別な場所です。普段やらないいろんなことを試すことができるのもピットインならでは。これからの出演も非常に楽しみです。
10/22 にはピアニストの石井彰さんとのデュオライヴがありました。実は全編デュオのライヴはこれが初めて。とても楽しみにしていたライヴです。
石井さんが紹介してくれた「工房花屋」(東京・世田谷)というなんとも素敵な空間でのライヴ、じっくりと石井さんのピアノに寄り添い、何も考えずに感じるままに歌い演奏する至福の時でした。
終演後にいただいたご飯も美味しかったなあ。普段は花屋としても、カフェとしても営業しています。
そしてこの月の最後のイベントは、8年ぶりの出演となるヤマハジャズフェスティバル。ヤマハジャズウィークの最終日、アクト浜松大ホールで行われるこのフェスティバルは今年でもう34回を数えます。
前回2018年の時はスウェーデンのビッグバンドとの共演でした。そして今年もビッグバンド、先日共演した守屋純子さん率いるオーケストラとの共演です。メンバーの中には憧れの先輩方もいらして、嬉しくも緊張するセッションとなりました。
数日前にリハーサルで皆さんと対面し、本番前日に浜松入りしてまたじっくりと会場でリハーサル。とても大きなホールで、本番前の会場リハーサルでは音の感じをつかめる時間があるので重要な時間です。
リハーサルを終えてから、小沼ようすけくんと何度かデュオでライヴをしたビストロ「ヒルマン」へ。ここのオーナーの佐藤さんの作る料理は本当に美味しくて、リハーサル後の疲れを癒やしてくれました。
ヤマハジャズフェスティバル当日は、サウンドチェックもなく本番へ突入します。これがまたいい意味で緊張感を高めてくれます。最初のバンドはアメリカで活躍するサックスプレーヤーの寺久保エレナちゃんのカルテット。彼女は札幌出身で、出会ったのは彼女が小学生の時。石若くんに出会った日と同じ日、同じ場所でした。
それから数年後の室蘭のフェスティバルで再会、その時の彼女の演奏はすでに凄かった!
それから大物プロデューサーの伊藤八十八さんのレーベルからデビューを飾り、ニューヨークに渡ってバリバリ活躍しています。この日の演奏はすでに円熟の時期にあるようなプレイだったなあ。
2番目はピンクレディのケイさんが出演。スタンダードなどを歌われていました。
そして僕らの番です。まずは守屋さんのオーケストラで、マイルス・デイビス生誕100周年にちなんだ楽曲を数曲、そして僕が迎え入れられて5曲を守屋さんのこの日のためのアレンジでお送りしました。最後のトランペットセクションの皆さんとのかけ合いは刺激的だったなあ!
フィナーレでは久しぶりにエレナちゃんとも共演し、華やかな宴となりました。
世界情勢が慌ただしい時期ですね。次に何が起こるのか予測できないような、またその物事が起こる原因が見えないような、なんとも言えない時期な気がします。世界中どこにいても、質は違えど同じように危険度が増している昨今です。今回のパリ滞在は短いですが、それでもいつもよりも気をつけて過ごさなければと思っています。
決して渡仏するには良いタイミングとは言えませんが、年内最後になるヨーロッパを楽しんで自分の活力に変えられたらと思っています。
お気をつけてお過ごしください。
また来月のコラムでお会いしましょう。














