歴史ある町屋でいただく 村上藩ゆかりのお茶
およそ250年前から茶造りを続けてきた日本茶専門店「九重園(ここのえん)」には、村上の春の風物詩「城下町村上 町屋の人形さま巡り」をきっかけにオープンしたお茶カフェがある。ここでは、煎茶や番茶だけでなく抹茶もいただける。
さかのぼること江戸時代後期。初代は鍋や瀬戸物を扱う商いの傍らお茶を栽培。2代目が村上藩の殿様から命を受け、茶造りがスタートした。この時、宇治(京都府)から茶職人を招いて製法を学んだことによって抹茶製造も始まったという。この茶職人が柳田九兵衛(くへえ)という名で、店名「九兵衛庵(くへえあん)」の由来にもなっている。
現在カフェとして営業するスペースは、5代目当主が明治期に買い取り、大正元年に増築した隣家の町屋部分。「九重園」の江戸建築と「九兵衛庵」の大正建築の融合は、当時の人々の暮らしに思いをはせながら、ずっと眺めていたくなる。代表の瀧波匡子(きょうこ)さんが村上の歴史や村上藩から拝領した調度品について教えてくれるので声を掛けてみよう。
店内では茶香炉がたかれ、お茶の香ばしい香りに包まれながら、お茶とお菓子のセットがいただける。村上藩の殿様も認めた煎茶をぜひお土産に求めたい。
九重園 町屋 Cafe 九兵衛庵
住所│新潟県村上市小国町3-16[地図]
電話│0254-52-2036
時間│九兵衛庵 9:30~L.O.16:30、店舗 9:00~17:30
定休│元日
料金│お煎茶セット1,100円ほか
https://www.kokonoen.com