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2024.07.03 life

手のひらで慈しむ 形あるもの 器一つから広がる世界

毎月第2・4火曜、新潟市中央区のメディアシップ教室で開かれている「陶芸プラス+」。講師は共に陶芸家の早川友加吏さん(56)と井筒進さん(71)が務めている。

制作工程は、土をこねて形にし、乾かしてから素焼きをする。絵付けをしたら釉薬(ゆうやく)をかけ、約1230度で焼いて仕上げる。

5人の受講生は、それぞれ工程の異なる作業に集中。見守る講師がアドバイスをしたり、手本を見せたりしていた。

講座では、基本的な技術を学んだ後は各自好きな物を自由に作る。受講生が手がける作品は、皿やオブジェ、陶板、花台などさまざま。作風も、色とりどりの花や鳥を描いた牧歌的なデザインから前衛的な形状まで、一人一人の個性があふれている。「焼き物は後に残る。作るのは気に入った物だけでいい」と早川さんは話す。

初めて自分で作った完成品を手にしたという受講生は「こんな風に仕上がったのか」と、両手に持った作品を感慨深そうに眺めていた。

陶芸との出会いについて、早川さんは「結婚が決まったことを機に、花嫁修業として始めた」というが、いつしか作品作りに夢中に。精力的に作陶し、さまざまな公募展で入選を重ねるうちに「結婚するのをやめちゃった」と笑う。

井筒さんは陶芸のほかに、彫刻部門でも作品を発表し賞を受ける。「作品作りに、こうでなきゃいけないというのはない」と話し、受講生と談笑しながら手法を助言していた。

早川さんは「器一つからどんどん興味が広がり、人生が豊かになる。ぜひ陶芸をライフワークに加えてみてほしい」と話した。


早川友加吏先生(左)、井筒進先生

陶芸プラス+
24() 13:0015:00

https://cul.niigata-nippo.co.jp/course/detail?id=516311&page=5