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2024.07.07 life PR

【特集タイアップ】他者とのつながりを考える / 新潟青陵大学・新潟青陵大学短期大学部

エリア

新潟市

新潟青陵大学・新潟青陵大学短期大学部社会連携センターが行う市民を対象とした公開講座「ふわりとつつむ新潟青陵インクルージョン講座」は、今年で9年目を迎えます。今年度は「他者とのつながりを考える」をテーマに、全6回の講座を開催します。その中で、7/27(土)実施の第1回、8/31(土)の第2回講座の講師を務める2人の先生にお話を伺いました。

 


介護保険制度と成年後見制度を基礎から知る

 

新潟青陵大学 福祉心理子ども学部 社会福祉学科
伊藤裕輔助教
新潟県生まれ。20歳の時に福祉の世界に入り、高齢者福祉の現場で23年間勤務。昨年10月に新潟青陵大学助教に着任。コミュニティビジネスとソーシャルワークを専門とする。

 

いざという時に備えておく大切さ

伊藤裕輔助教が担当する第1回講座は「もしもの時に備えておく知識とネットワーク作り」。介護保険制度と成年後見制度について、基礎的な知識や知っておくと便利な情報を、初心者向けに分かりやすく解説する。

介護保険制度は、言葉は知っていても詳しい中身を知らない人も多いだろう。20年以上高齢者福祉の現場で働いてきた伊藤助教はこう話す。「もし親や身近な人が介護を必要とする状態になったとき、まずどこに相談したらいいのか分からないという人がほとんどだと思います。お金はどのくらいかかるのか、病気で入院した場合は退院後の生活をどうするのか。困っている人を現場でたくさん見てきましたし、ご家族だけで対応するのは限界があります。そこで今回の講座では、介護保険制度の活用の仕方、介護施設の種類やサービスの使い方などをお伝えしたいと思います」

 

参加者同士のつながりの場にも

成年後見制度はあまりなじみがなく難しいイメージがあるが、地域で困っている人を支えて誰もが安心して暮らせる社会をつくる仕組みの一つだ。伊藤助教と共に講師を務める原田宏一弁護士は、同世代の伊藤助教ら40代の専門職仲間と2022年に「NPO法人こうけん新潟」を立ち上げた。「『こうけん』は成年後見制度の『後見』と、人や地域に『貢献』するという二つの意味を込めています。新型ウイルス禍で人と会えない時期を過ごす中で、人とのつながりが仕事の原点である自分たちに何ができるだろうとオンラインで話し合ったことが、立ち上げのきっかけになりました」と伊藤助教。現在はそれぞれの専門性を発揮しながら、社会課題の一つである成年後見制度の担い手不足の解消に向けて活動する。

「今回の講座は二つの制度の入り口を知っていただく基礎の内容なので、幅広い方にご参加いただきたいと思います。講座をきっかけに参加者の方同士のネットワークを築いていただけたらうれしいですね」

 


子どもにとって「人と一緒に食べる」意味とは?

 

新潟青陵大学 短期大学部 人間総合学科
岩森三千代准教授
福岡県出身。管理栄養士。共食や、共食による子どもの食事マナー定着への影響などについて研究する。新潟の地産地消の現状や地方野菜の調査、レシピ集の作成、市民向け食育講座などを行う。

 

共食の役割を知ろう

家族、パートナー、友人など誰かと一緒に食事を楽しむことを「共食(きょうしょく)」という。特に幼児期における共食にはさまざまな意味があるといい、第2回講座は「共食について考える─子どもの育ちにおける共食の役割─」と題して、岩森三千代准教授がレクチャーする。

「『共食』に対して、一人で食事をする『孤食』があります。新型ウイルス禍では共食を避け、孤食が肯定的に捉えられるようになり、今では孤食が定着してしまった人もいると思いますが、共食はあらゆるライフステージにおいて大切な役割があります」と岩森准教授は言う。「詳しい内容は講座でお話ししますが、共食について一つ忘れられないエピソードがあります。私は息子が3人いるのですが、真ん中の子が小さい頃、キュウリが嫌いであれこれ工夫しても食べてくれなかったんです。ある夏の暑い日、たくさん遊んで汗をかいた子どもたちに塩を付けたキュウリを渡してみました。すると上の子と下の子がおいしそうに食べるのを見て、真ん中の子がキュウリを食べたんです。暑さや喉の渇きといった状況に加えて、兄と弟という信頼できる存在が食べている様子を見て、真ん中の子も『食べてみよう』という気持ちになったのだと思います」

 

「食べること」を深く考えるきっかけに

今回の講座は、子育て中の人、子どもに関わる職業の人、さらに「なぜ孤食がいけないのか」と疑問を感じる人にも聞いてほしいと岩森准教授は話す。「一人で食べるのは気楽ですし、私自身そう感じることもあります。この講座は共食を押し付けるものではありません。共食の意味や役割、根拠をお伝えすることで、ふに落ちる部分があったり、誰かと食事することの良さをしみじみと感じてもらえたりしたらいいなと思います。生きていく上でなくてはならない『食べること』について、興味深く話を聞き、考えていただけたらと思います」

 


▼「ふわりとつつむ新潟青陵インクルージョン講座〈前期〉」開催概要