アウトドアの達人が、自然豊かな新潟県の楽しみ方を紹介するリレーコラム。今月は株式会社ベルモント　企画課の前田元気さんがルアーフィッシングの楽しみ方をレクチャーします。

子どもの頃、キャンプ場にあった池で、初めてニジマスを釣り上げたことが、釣り人生の始まりです。生き物の採取や観察が大好きだった私は、釣り上げたその日の言い知れない興奮や魚の美しい姿を忘れることができず、家族と一緒に頻繁に釣りに出かけるようになりました。

キャンプ場の管理釣り場で釣ったニジマス

釣りの醍醐味は、その瞬間ごとに異なる自然の表情を感じ取れるところです。海の波音を聞きながら釣竿を振る瞬間や、魚が食いつく瞬間の緊張感、そして釣り上げた魚の美しさやその達成感。これらすべてが、日常のストレスを忘れさせてくれる特別な時間です。海や川がすぐ近くにある三条市に移り住んでからは、そんな時間をより頻繁に持つことができるようになり、自分のライフスタイルに深く根付いた趣味となりました。

佐渡に沈む夕陽を見ながらのんびりと

ルアーで簡単に大物を！

海で釣りを始めた当初は、餌を針につけて投げて待つだけの「餌釣り」でマメアジやイワシなどの小さい魚ばかりを狙っていましたが、次第に狙う魚のサイズが大きくなっていき、今ではルアーと呼ばれる疑似餌を使った「ルアーフィッシング」をメインにスズキ等の大型魚を狙っています。

大きい魚には大きいルアーを！

ルアーフィッシングの良さは、他の釣りより少ない道具で身軽に釣りができるため、他のアクティビティと一緒に楽しめることです。

最低限「竿」「リール」「ルアー」の３点さえあれば、キャンプやドライブのちょっとした寄り道や空いた時間ですぐにセッティングし、投げ込んで巻くだけで簡単に魚を釣ることができます。エサで手を汚す心配もありません。

キャンプ場に行く前に1時間くらい海で釣りをして、釣れた魚を夕飯にするのが最近の楽しみです。

釣った魚をキャンプ道具で三枚おろしに

海釣りでは、思いがけず大物がかかることも。サバやイナダ等の小型の魚を狙っていたところ、1ｍを超えるブリやヒラマサがかかったことがあります。身軽な装備で予想外の大物を釣りあげた時に備えて、引き上げて持ち帰ることができる「フィッシュグリップ」や、魚を生かしたまま水中でキープしておく「ストリンガー」があると安心です。

ストリンガー（左）とフィッシュグリップ

新潟の自然を楽しみながら

新潟県は海・湖・川・渓流・源流・離島などがすぐ近くにあり、釣りをするのに最高の環境がそろっています。時には水族館や鮮魚店でも見ることのできない魚が釣れ、普段見ている景色にはこんなに魚が潜んでいたのか！という驚きがあるため、毎回新鮮な気持ちで釣りを楽しむことができます。

仕事終わりや休日に、身近な水辺で自然に触れながら心身をリフレッシュできる釣り。ぜひ体験してみてください。

【プロフィール】

株式会社ベルモント　企画課
前田 元気さん

2000年生まれ。就職のため東京から三条市へ移住。キャンプ用品開発担当。
キャンプをはじめ、昆虫採集や釣り、登山、スノーボードなど、一年中県内でアウトドアを楽しんでいます。