暮らしに花と緑があれば、きっと毎日がもっと心豊かになれるはず。
細川洋蘭農園(新潟市江南区)の細川実幸さんに毎月季節の植物をご紹介いただきます。
厳しかった猛暑も徐々に和らぎ、季節はまもなく秋。過ごしやすい庭に出て、ガーデニングを楽しむ方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、秋の寄せ植えをすてきに作るこつをご紹介します。
まずは色について。
植物の色で組み合わせを決めるのがおすすめです。
赤、オレンジ、茶色、黒をメインに選ぶと一気に秋らしくなります。
派手なインパクトを求めるなら、ケイトウ。鶏のとさかのような見た目のケイトウは、赤や黄色、オレンジ色など、鮮やかな色が豊富にそろうのでおすすめです。花は2カ月間ほど咲いてくれるので、寄せ植えが華やかになります。
さらに、黒を入れることで寄せ植え全体がグッと締まります。リュウノヒゲの一種、黒龍(コクリュウ)や葉が黒い植物(五色トウガラシ、リシマキアなど)を入れると、寄せ植えした他の植物が引き立つ効果も。
また、実ものを入れるのも雰囲気が出ます。
例えば、赤い実のチェッカーベリーやクランベリー、トウガラシの黒や赤、オレンジや黄色など。
ソラナムパンプキンは、小さいカボチャのように見える実なので、加えると途端にハロウィンモードに。
小さなボンボンを加えても、ちょっとしたアクセントになりますよ。
おすすめは千日紅です。
千日紅も種類がたくさんあり、小さいサイズから中サイズまであります。葉と葉の間にボンボンのようなものが付いているタイプと、線香花火のように見える品種もあります。
せっかく作った寄せ植えは、長く楽しみたいですよね。
ポイントは、お花ばかりを集めるのではなく、カラーリーフを多めに入れること。カラーリーフは色の種類も多く、きれいな色が花よりも長い間続きます。花がらを摘むメンテナンスの手間も省けます。
秋から冬にかけては気温も下がってくるので、植物の成長もゆっくりになり、葉も伸びにくく、メンテナンスが少なめなのも楽ちんですね。
水やりは、土の表面が乾いたらあげて下さい。夜の気温が下がってきたら水の乾きも鈍くなってくるので、土が乾いているかチェックをしてから水やりをしましょう。
秋の寄せ植えを置く場所については、日当たりの良い場所がおすすめ。夏場の強い日差しがなくなったら、冬の霜が降りるまでは、外に置けます!
秋のエントランスを美しく彩る寄せ植え。チャレンジしてみませんか?
細川洋蘭農園 細川 実幸さん
細川洋蘭農園・専務。フラワーコーディネーター。父が開業した同園を夫と共に継ぐ。毎月店内で開催している寄せ植え教室の講師を務めている。店で販売している植物や雑貨などの仕入れも担当。4人の子どもの母。
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