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毎日の食卓に秋らしさをプラスするこつを高橋香織さんに教えていただきました。

教えてくれた人 高橋 香織さん
千葉県出身、新潟県見附市在住。学生の頃、そば店のアルバイトで日本料理の基礎を学び、その後調理師免許を取得。独自のセンスを生かして器・フードスタイリストとして活動。bono(ボノ)のハンドルネームで、インスタグラムで日々の食卓を発信している。また初生雛(ひな)鑑別師として全日本選手権大会を2度制した現日本チャンピオンでもある。
インスタグラム:@bono1225

 


ひと手間の小技で一気に秋めく

食卓に秋の装いを加えるポイントは、料理や器の色味を抑えること。今回は、グレーのリネンを敷き、その色彩に合わせて土物の器を使用しました。大きな銅鑼鉢(どらばち)に茶色い朴葉(ほおば)を敷いて、料理を盛り付けていくことで、落ち着いたトーンで秋らしいテーブルコーディネートに仕上げています。

鉢の中には、菊の花を模した飾り切りを施した菊花カブ、いが栗揚げ、イチョウ型の玉子焼きなど、秋らしいモチーフに見立てた料理を盛り付け、秋の空間を形作っています。菊花カブの飾り切りが難しい場合は、千切りスライサーで周りにギザギザを付けるだけでもワンランクアップした印象になります。いが栗揚げは、はんぺんなどで作ったたねにそうめんを刺して揚げたもの。たねをひき肉にしたり、ホットケーキミックスを使ったりとアレンジも楽しめます。

鮭や筋子などの秋の味覚を盛り合わせ、仕上げにモミジをあしらえば、さらに秋めいた印象に。身近にある自然の恵みを活用しながら、季節感のある食卓をお楽しみください。

【献立】菊花カブ、いが栗揚げ(栗の渋皮煮詰め)、豚肉の朴葉みそ炒め、焼き鮭、紫キャベツのマリネ、イチョウ型玉子焼き、筋子、焼きナス、ひじきの五目煮、キノコのローズマリー炒め、なめこの混ぜ込みごはん

盛り付け方

①いが栗揚げの表面に十字に切り込みを入れ、栗の渋皮煮を詰め込むと、まさに栗の木から落ちたばかりのいが栗のように

②玉子焼きはイチョウの型で抜く。モミジやイチョウの型抜きがあると料理に秋らしさを追加しやすくなる

③朴葉を敷き、料理をのせていく。小鉢に盛った菊花カブもあえて皿にのせ、高低差を出しながら余白を生かす

④料理に彩りを添える色付いたモミジと黄色い桜の葉がアクセント。モミジは中央より奥に置くとバランスが良くなる