新潟に初タイトルを! サッカーで街を一つに
白く雪化粧したアルビレックス新潟の練習場、アルビレッジ(聖籠町)に、日本女子サッカー界で多大な功績を残してきた川澄奈穂美(なほみ)選手の姿があった。川澄選手といえば、2011 FIFA女子ワールドカップでの活躍が記憶に残る。2023年夏にアルビレックス新潟レディースへ移籍してからどんな思いで日々の練習に取り組んでいるのだろうか。「暮らし始めて分かったのは、新潟は想像以上にいい所だったということ。『自分たちの街にはアルビレックスがある』と街全体で表現しているところは選手の後押しになっています。サポーターの熱量も飛び抜けているものがあって。対戦相手だった頃は迫力あるアルビレックスの応援歌にプレッシャーを感じていましたが(笑)、味方になってくれるとこんなにも心強いのかと実感しました」
昨シーズンはWEリーグ11チーム中10位だったアルビレックス新潟レディース。躍進が続く今季は2024年2月時点で暫定3位と着実に成績を伸ばしている。「リーグカップ戦では厳しいグループステージでありながらも決勝戦まで行けて、PKで負けるという悔しい思いをしました。この経験が、『自分たちでもここまでできるんだ』というチームの自信につながっています。厳しい戦いが続きますが、タイトル獲得を本気で目指してチームメートとさらにいいプレーを生み出していきたいです」
シーズン中に印象的だったのが川澄選手のヘアスタイル。WEリーグ3季目が開幕する直前はブルー、取材時は金髪のショートヘア。本気モードの髪色で、敵陣を震撼(しんかん)させる神がかったゴールや絶妙なアシストを披露してきた。チーム初となるリーグ優勝を視野に入れつつ、「日本女子サッカーの発展に貢献していきたい」と笑顔で語った。「アルビレックス新潟がJ1の舞台で熱い戦いを繰り広げているので、私たちレディースも負けない気持ちで戦っていきたい。新潟が女性たちのパワーでさらに盛り上がるように、私たちも挑戦を続けていきます」
川澄奈穂美さん
【プロフィール】
1985年生まれ、神奈川県出身。2011 FIFA女子ワールドカップ(W杯)優勝メンバー。2023年8月、「アルビレックス新潟レディース」に移籍。チーム史上初のタイトル獲得を目指す。
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