看板商品「さけ茶漬」をはじめとする海産物加工・製造・販売で全国的に知られる「加島屋」は1855(安政2)年創業。良質な素材を厳選し、手間暇を惜しまず丁寧に作り上げる姿勢を一貫し、食卓に極上の味を届けてきました。2025年に創業170周年を迎える今も、減塩商品の新発売など、挑戦と進化を続けています。加島長八社長に新商品と目指すところを伺い、上・中・下編の3回に分けて紹介します。(2024年11月15日取材)
自社製品と全国から選び抜いた商品が並ぶ本社店舗
2023年、加島屋は本店店舗をリニューアル。それまでコーナーごとだったレジを一カ所に集約し、スムーズな清算を実現すると共に、店内を回遊して自由にショッピングを楽しめるよう動線を整えました。
自社商品やお惣菜のほか、添加物をほとんど使っていない製品など、全国から選りすぐったアイテムがそろいます。県内でもこの店舗でしか販売していない品もあり、観光客や近隣住民らから喜ばれています。
創業以来、初めての減塩「さけ茶漬」「いくら醤油漬」を開発
2024年10月、人気の「さけ茶漬」「いくら醤油漬」の塩分を従来品より25%カットした減塩商品を新発売。これらは、健康上の理由から塩分摂取を控えなければならないお客さまの「また加島屋のさけ茶漬が食べたい」という要望から生まれました。開発に着手してから約3年、試行錯誤を繰り返して完成したといいます。
塩分が少なくなれば保存性が低くなります。そこで冷凍品として販売し、さらに食べ切りサイズに小分け包装しました。ご利用いただいたお客さまから「減塩とは思えないくらい味がしっかりしていておいしい」「1食分にちょうどいい小分けで便利」などの感想が寄せられるほど好評です。
24年11月には、米麹をぜいたくに使った西京味噌で仕上げた「キングサーモン西京漬」「銀鱈西京漬」も新発売。冷凍保存で120日間の賞味期限と、従来より長くストックできるように開発。
さらにうなぎの商品がほしい、というリクエストに応え、季節の特別限定品として「うなぎの山椒煮」も新発売。
うなぎは愛知・岐阜・三重の水郷地帯を流れる木曽三川(木曽川・長良川・揖斐川)で育った国産品。一般的な電気ショックによる締め方ではストレスで風味が損なわれやすいため、職人が活き締めし、白焼きにしたうなぎを仕入れています。うなぎと相性の良いごぼう、たけのこと共に実山椒で煮てふっくらと仕上げました。ご飯はもちろん、酒の肴にもぴったり。子どもからお年寄りまで、幅広い年代に喜ばれる贅沢な逸品です。
「創業170周年控え初の減塩商品 吟味した原料に手間暇かけ極上の味に〈下編〉」に続く
株式会社加島屋
住所|新潟市中央区東堀前通八番町1367番地[地図]
電話|0120-00-5050(無料)
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