
アウトドアの達人が、自然豊かな新潟県の楽しみ方を紹介するリレーコラム。今月はバックカントリースキー・登山・シャワークライミングなど、四季を通して山をガイドしているJUNRINAの長井淳さんが、シャワークライミングの楽しみ方をレクチャーします。
シャワークライミングは沢登りの一部です。
沢登りは滝や岩場があり、また引き返すことが困難なところも多く、非常に体力も必要なのですが、シャワークライミングは泳いだり飛び込んだり小滝を越えたりと、自然のアドベンチャーを楽しむ遊びです。
雪解けが進んだ6月後半~9月末がおすすめ
シャワークライミングのフィールドは水の流れがある渓谷や渓流です。清流の中を歩き、滝を越えたり泳いだり、時にはロープを使って登下降する場所もあります。自然の地形を生かしてウォータースライダーや飛び込みが楽しめる場所も人気です。
少しマニアックな山遊びなので、新潟県ではあまり知名度はありませんが、新潟県内の初心者向けだと、谷川連峰や苗場山、巻機山、新潟市から近い五頭山も知られています。シーズンは雪解けが進んだ6月後半~9月末がおすすめ!
南魚沼エリアは比較的アプローチが近い遊び場が多く、明るい谷が多いのが特徴です。湯沢町の万太郎谷は自然にできたプールや廊下の様な地形を泳いだり小滝を突破したりとエキサイティングな体験のできる場所です。JUNRINAでは主に湯沢町の万太郎谷にある「オキドウキョウの瀞(とろ)」をガイドしています。
適切な装備で安全な冒険を
最大の魅力は、そこにたどり着いた人しか見ることができないさまざまな景観。
岩や渓流、森の木々や木洩れ日を眺めながら進む爽快感は何にも代えがたいものです。
基本的な装備は専用のシューズに登山ハーネス、ロープ、ヘルメットなどの安全具でリスクに備えます。
それぞれのフィールドや自然遊びによってちょうどいい道具の量は違いますので、泳ぎの多いフィールドではウェットスーツなどのネオプレーン素材のものが、冷えや岩場での怪我を防げて便利です。
自然遊びは常に危険を伴います。
時には急激な自然(気象)の変化による増水などの恐怖体験も。渓谷で水を楽しむアクティビティーはリスクが上昇するので、安全管理にはより気を使っています。
シャワークライミングが楽しめる場所は沢登り愛好家にとっても人気の場所です。新潟県は雪山のバックカントリーだけでなく、夏山のバックカントリー(シャワークライミング)も楽しいことを広めたいと思いっています。
暑い真夏!山の水遊びで涼を楽しむシャワークライミングに挑戦してみませんか。
【プロフィール】
合同会社JUNRINA代表
長井淳さん
福岡県小倉出身。2006年に脱サラ後、スキーに夢中な「スキーバム」として過ごし、夏秋は立山雷鳥荘(富山県)に勤務。2010年より新潟県湯沢町に移住し、JUNRINA mountain serviceとして活動開始。夏秋はアルプス・上信越を中心に登山ガイド冬春は北アルプス立山や上信越を中心にバックカントリースキーガイドとして活動中。
HP:https://www.junrina.com/