
繊細な結び目が連なり、まるでかれんな小花のよう。「タティング・レース」は、新潟県三条市の新潟日報カルチャースクール三条教室で開かれている手芸講座。講師は燕市で編み物教室を主宰する渡邉厚子さん(70)が務める。
タティング・レースは、18世紀にアイルランドで始まったと伝わる技法。シャトルと呼ばれる小さな舟型の糸巻きを使い、結び目を連ねることで模様を編んでいく。同じ編み方でも、糸の色や材質、太さ、編み込むビーズを変えればまったく違った印象に。アクセサリーなどの小物からドイリーなどの大きなものまで、さまざまな作品に仕上げられる。
講座では、おのおのがコースターやアクセサリーなどの作りたい物を自由に作成し、つまずいたところで渡邉さんにアドバイスを求める。渡邉さんはタティング・レースで作ったプルオーバー、受講生はレースのメガネチェーンやピアスなどを身に着け、互いの作品に刺激を受けながら、それぞれにレース作りを楽しんでいるようだった。
幼い頃から祖母や母に習ったかぎ針編みで、人形の洋服などを作っていたという渡邉さん。編み物は趣味として続けていたが、50歳で小学校教員を辞めた後、本格的に習おうと編み物教室へ。編み物やレースの専門的な知識を身につけた。
渡邉さんは「タティング・レースに必要なのはシャトルと糸だけ。外出先でも隙間時間に手軽に作れて、さまざまな作品に応用できる。ぜひ挑戦してみてほしい」と話した。
タティング・レース
新潟日報カルチャースクール 三条教室
第1・3(水) 10:00~12:00
https://cul.niigata-nippo.co.jp/course/detail?id=521700