アウトドアの達人が、自然豊かな新潟県の楽しみ方を紹介するリレーコラム。今月は株式会社ホンマ/フィッシャーズの坪川晃さんが、カヤックフィッシングの楽しみ方をレクチャーします。
私たちがここ数年、皆さまにご提案しているアクティビティが「カヤックフィッシング」です。
近年、漁港や堤防への立ち入り禁止などで釣り場が減少していますが、カヤックで海にこぎだすことによってアングラー(釣り人)の前に新たな世界が広がります。そんなカヤックフィッシングの魅力と注意点をご紹介します。
まず、私たちが提案している「カヤックフィッシング」とは、カヤックの種類の中でも「シット・オン・トップカヤック」といい、密閉構造の艇に乗るといった安定性を重視した艇での釣りを提案しています。
ポイント探しも操船も すべては自分次第!
カヤックで陸から離れ、海上へこぎだせば、新たなフィールドがアングラーを待っています。
陸からの釣りで狙えるポイントはせいぜい200m程、それ以上陸から離れたポイントは狙えません!
例えばナブラ(小魚を追いかけた大きな魚が水面へ出てくる様子)のような絶好のチャンスが訪れても、陸からでは届かず見ていることしかできない・・・もっと遠くのポイントを狙えれば・・・などは釣り人なら誰もが考えることと思います。また、人気の釣り場は混んでいますが、カヤックでこぎだせば混雑とは無縁です。
そして、何より自分でポイントを探し当て、釣果に結びついた時の喜びは格別です!魚探(魚群探知機)こそ使用しますが、地形を読み、そこにマッチしたルアー(仕掛け)で魚に出会えた時はテンションMAXです!
新潟で狙える主なターゲットはこちら!
春:マダイ、メバル、アジ、サバ、サワラなど
夏:キジハタ、マダイ、ブリ/ワラサ、ヒラメ、マゴチ、サバ、アジ、キスなど
秋:アオリイカ、マダイ、ヒラメ、アジ、サバなど
安全第一! リスク回避のために知っておきたいこと
水上での自由を手に入れる代わりに、当然リスクも伴います。
リスク回避やマナーなどカヤックフィッシングの基本を踏まえ楽しんでいただくようお願いしています。
カヤックフィッシングについてのお願いとして7項目
1 天候・海況に十分配慮して無理のない釣行をお願いします
2 出艇場所は近隣住民の迷惑にならないようお願いします
3 船舶に注意し航路には入らないようお願いします
4 陸からの釣り人の邪魔にならないようにお願いします
5 フラッグを立て、他の船舶へ自身の存在を知らせましょう
6 自身の体調などに注意し、安全な釣行を心がけてください
7 ゴミは必ずお持ち帰りください
フィッシャーズでも昨年行った「カヤックフィッシングスクール」では、基本技術やマナー指導などを行い、安全なカヤックフィッシングの啓蒙を行っています。
カヤックフィッシングに必要なものは以下の通り。
・カヤック本体
・パドル2本(メインパドル+予備パドル)
・フラッグ(自艇の存在を知らせるもの)
・PFD(救命具)
・釣具(1~2セット)+ルアー(仕掛け)
・スマホ(携帯電話)+放水ケース
他、推奨品
・GPS魚探(魚群探知機)
魚群探知機の役割といえば、
①水中の魚影を可視化する
②水深や海底形状を読み取る
の二つですが、カヤックフィッシングでは
③GPSで現在地を確認できる
この③がポイントです。
カヤックフィッシングでは釣りに没頭してしまい、気付いたら自艇が数百メートル流されていることがあります。
そのような時も常にGPSで現在地を確認して、風などの影響をどの程度受けているかを知るために役立ちます。陸からどのくらい離れたか、自分の体力で帰れるかを読み取るためのデータとなります。
このように、釣果はもちろん、安全のために魚群探知機の携行を推奨しています!
他にもお伝えしたいことはたくさんありますが、まずはカヤックフィッシングの魅力と注意点をお伝えさせていただきました。
新潟の広大な海岸線や自然を季節とともに楽しみましょう!
皆さんも是非、カヤックフィッシングで新たな釣りの世界に踏み込んではいかかですか?
【プロフィール】
株式会社ホンマ/フィッシャーズ
坪川晃(つぼかわ・あきら)さん
新潟県五泉市出身、2008年入社。
フィッシャーズの竹尾IC店、村上店で店舗スタッフとして勤務し様々な釣り、投げ・磯・鮎・渓流・船・ルアーなどを経験し2020年より本社にてバイヤー業務を担当。カヤックフィッシングに関しては2016年頃より始める、2023年にJSPA(一般社団法人日本セーフティパドリング協会)のベーシックインストラクター(シット・オン・トップカヤック)を取得し、カヤックフィッシングスクールの開催、社内スタッフ研修などを行いフィッシャーズからカヤックフィッシングの魅力やマナーを発信しています。








