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2025.10.06 life

薪(まき)割りから始まるたき火キャンプ/LIFE UP

たき火キャンプでの薪割りのこつや楽しみ方を、馬場長金物(三条市)の馬場眞樹さんに教えていただきました。

教えてくれた人 馬場長金物 代表取締役社長 馬場 眞樹さん
明治23(1890)年創業の金物卸問屋・馬場長(ばばちょう)金物の4代目。自身の体験から「使いやすい薪割り用の道具があったら」と思い、「多喜火鉈(たきびなた)」を企画開発。アウトドアギアの新アイテムとして大ヒットさせた。
https://www.babachokanamono.co.jp/


火をおこす準備から楽しめるのが、たき火の魅力です

キャンプに行ったら、まず取りかかるのがたき火。料理を作るのに必要なのはもちろん、炎を見ながらコーヒーやお酒を飲んで過ごす時間も楽しいものです。最初は着火に苦労する人も多いですが、こつをつかめば初心者も簡単に火をおこせますよ。

着火の前に必要な作業が薪割り。販売されている太い薪のままでは、なかなか火は付きません。細い薪から順番に太いものへと火を移していくのがポイントです。細い薪は、太い薪をナタで割るバトニングという作業で作ります。バトニングはナタの刃を薪に当てて、刃の背を太い棒などでたたいて割っていく方法で、あまり力が要らないため女性でもやりやすいです。当社が販売している多喜火鉈は先がナイフのようにとがっていないので、子どもが扱っても比較的安全です。薪は針葉樹と広葉樹がありますが、割りやすいのは針葉樹。節がないものを選びましょう。

薪を割ったら、フェザースティック作りにも挑戦してみましょう。薪の先端を削って薄いカール状にしたフェザースティックは燃えやすく、火口(ほくち)になるので、着火剤に頼らず火を付けられます。削り始めると集中して無心になっていくのも面白いものです。

たき火のそばにいると、目に映る炎のゆらめきやパチパチと薪がはぜる音に、自然とリラックスできる。「子どもと一緒に薪割りをするというお客さまの話を聞いて、たき火は絆をつくる作業でもあると感じました」と馬場さん。火のおこし方を知っていれば、災害時などいざという時も役立つはずだ

薪割りの方法

①薪割りに必要な道具は薪割り台、薪割り用ナタ、バトニング棒(薪でも代用可能)。安全のため手にはグローブをはめる

②台の上に薪を垂直に立て、ナタの刃が地面と垂直になるように当てる。バトニング棒でナタの背をたたく

③フェザースティックは、ナタの刃の根本の方を木に当て、肩から押し込むイメージで木の角を削っていく。柔らかい針葉樹の方がカール部分を作りやすい

④細い薪を井桁に組み、フェザースティックに着火。火が強くなってきたら太い薪を順次足していく