
腸内環境を整えて元気な体づくりを目指す「腸活」。
夏の疲れと気候の変化で体調を崩しやすい秋は、腸活を始めるのにちょうどいいシーズンです。
毎日の食事や運動に腸活の考え方を取り入れて、健やかな毎日を過ごしましょう!
健康維持や免疫力アップにも効果的
腸活のスタートは食事から!
教えていただいた方 ますがた みき さん
新潟県長岡市出身。食育活動を行う「はれいろごはん」代表。管理栄養士、口腔栄養指導士、離乳食・幼児食アドバイザー、健康立県にいがたアンバサダーとして多方面で活躍。つるがや歯科クリニック(見附市)で離乳食講座を担当している。
はれいろごはん https://www.hareirogohan.com/
大人も子どもも必要な腸活
健康を維持するためにも、毎日の食生活で実践したい「腸活」。腸内環境を整えることで栄養の吸収率が上がり、便秘や下痢の改善、免疫力の向上、生活習慣病のリスク低下、さらに精神状態を安定させる効果も期待できるという。「冬場の感染症予防、飲み会続きによる腸の不調を回避するためにも、今から腸活を意識することが大切」と教えてくれたのは、管理栄養士のますがたみきさん。『日常の食から心と身体を育む』をコンセプトに食育講座や料理教室を行っている。生涯の健康の土台となる腸内環境の基盤は3歳前後に決まるといわれているため、大人だけでなく子どもの食生活にも取り入れたい健康意識だ。
「発酵食品+食物繊維」が鍵
腸を整える食事で重要となるのが、善玉菌そのものである「プロバイオティクス」と、腸内の善玉菌を増やすことができる「プレバイオティクス(食物繊維やオリゴ糖など)」を同時に取ることで腸内環境が効果的に整えられる「シンバイオティクス」という考え。また旬の味覚である秋鮭の他、ブリやサンマなどの青背の魚でオメガ3系脂肪酸も併せて摂取するのが効果的とされる。「発酵食品だけ、食物繊維だけでは不十分。発酵食品と食物繊維やオリゴ糖を合わせて取ること、そして、さまざまな食材を食べて多様性に富んだ腸内細菌を育てることが腸活の第一歩」とますがたさん。夜10時から翌2時は「腸の修復タイム」。この時間にぐっすり眠ることで、腸が元気を取り戻す。食事は寝る3時間前までに済ませることも大事。この秋は、家族みんなで腸活を意識した食生活に取り組もう。

腸を整える食材の一例。みそやヨーグルトなどの発酵食品と、食物繊維を多く含む根菜、果物、キノコ類を同時に摂取しよう
ますがたみきさんに教えていただいた 腸活レシピ

レシピのポイント
主菜はオメガ3系脂肪酸が取れる鮭に、食物繊維が豊富なキノコと発酵調味料をソースとした組み合わせ。副菜はたっぷりの食物繊維が取れる食材を塩こうじであえて。リンゴに含まれるオリゴ糖も善玉菌を増やす作用あり
主菜 | 鮭のソテー キノコのみそヨーグルトかけ
<材料 2人分>
●生鮭…2切れ
●塩・こしょう…少々
●小麦粉…適量
●オリーブ油…小さじ2
●付け合わせの野菜(リーフレタスなど)…お好みで適量
※キノコソース
●シメジ、シイタケ…合わせて80g
●みそ…小さじ2
●プレーンヨーグルト…大さじ3
●オリーブ油…小さじ1
<作り方>
①鮭は軽く塩・こしょうを振り、小麦粉を薄く両面にまぶす。
②シメジは石づきを取り子房に分け、シイタケは石づきを取り3mm幅に切る。
③フライパンにオリーブ油を熱し、鮭の両面をこんがりと焼いて取り出す。
④フライパンの油をさっと拭き、②のキノコをオリーブ油でしんなりするまで炒める。
⑤火を止めてから、みそとヨーグルトを②に混ぜ合わせてソースを作り、焼いた鮭にかける。付け合わせの野菜を添える。
※みそとヨーグルトは加熱しすぎると分離してしまうため、火を止めてから混ぜる
副菜 | 切り干し大根とリンゴの塩こうじあえ
<材料 作りやすい分量>
●切り干し大根(乾燥)…1袋(30g)
●リンゴ…1/2個
●キュウリ…1本
●塩こうじ…大さじ1強
●ゴマ油…小さじ2
●白ゴマ…小さじ1
<作り方>
①切り干し大根は水で戻してから絞り、食べやすい大きさに切る。
②リンゴとキュウリは千切りにする。
③ボウルに①と②を入れ、塩こうじとゴマ油であえて白ゴマを振ったら完成。
※冷蔵庫で1日置くと味がよくなじむ
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