舞踊家の井関佐和子さんに、40代以降も美しく健やかでいるための体の使い方を教えてもらいました。

教えてくれた人 井関 佐和子さん
舞踊家。Noism Company Niigata国際活動部門芸術監督。1978年高知県生まれ。16歳で渡欧。NDTⅡ(オランダ)、クルベルグ・バレエ(スウェーデン)を経て2004年Noismの結成メンバーに。
第38回ニムラ舞踊賞、令和2年度芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
寝る前に筋肉や関節を伸ばすと、心と体の緊張がほぐれ、心地よく眠りに入ることができます。1日の疲れを翌日に持ち越さないように、そして体のメンテナンスのために、井関さんが「毎晩、1時間くらいかけてやっている」というストレッチを教えてもらいました。
Lesson 1:心と体をほぐそう
背骨の上部を緩めると、副交感神経の働きが促され、落ち着いてきます。首の後ろから背骨の下までを広く刺激しましょう。
1:手で膝を抱え、お尻で立つ。顎を引き、背中は少し丸めて。

2:1の姿勢のまま、背中で転がる。足の反動を使わないようおなかに力を入れ、腹筋を使って。20~30秒ほど行う。

Lesson 2:リラックスしながら体の中をストレッチ
ポイントは呼吸。肋骨(ろっこつ)の後ろに空気をためるつもりで大きく吸って膨らませると、体の中もストレッチされます。
正座の状態で体を前に倒し、上半身をできるだけ伸ばしつつ力を抜く。肋骨の後ろに空気をためるつもりで息を吸い、吐く。


Lesson 3:体の側面もしっかり伸ばして
体の側面も伸ばしましょう。腰を曲げないように、常にカラダを遠くに引っ張る意識で行って。
1:片方の足を曲げて座る。手はまっすぐ上に、つま先は天井に向ける。

2:目線を上に向け、体を遠くに引っ張りながらゆっくり横に倒していく。

3:1のポーズに戻る。左右を同じように行う。
health column
寝る前には皮膚刺激でスッキリ
夜寝る前は「シャクティマット」がマイブームです。インドで使われている鍼治療を応用したマットで、スパイク(突起)がたくさん付いています。寝転ぶと、はじめは痛いのですが、20~30分寝ると、すごくスッキリしリラックスできます。皮膚への刺激がいいんでしょうね。時には素足で踏んだり、丸めて首の後ろに当てたり。先日のスロベニア公演にも持っていきました。

「シャクティマット」。スパイクの強度や数によって3種類ある。写真はオリジナル


