「ふわりとつつむ新潟青陵インクルージョン講座」は、学校法人新潟青陵学園が行う市民向けの公開講座です。
2026年度のテーマは「『知る』ことからはじまる共生の未来」。
全4回の講座のうち、第1回、第2回の内容について、講師を務める二人の先生にお話を伺いました。
「学ぶことは生きること」
インクルージョン教育の重要性 ─ 夜間中学校での取り組みを通して ─

新潟青陵大学 福祉心理子ども学部 社会福祉学科
板垣直子 助教
新潟県村上市出身。専門は地域社会学とソーシャルワーク。福祉職のキャリア教育、外国人介護職員の地域定着などに関する研究を推進。夜間中学校を舞台にした映画『学校』に感銘を受け、仙台自主夜間中学で講師ボランティアを始める。その後新発田自主夜間中学校でボランティアを開始。インクルージョン教育の重要性を体感している。
教育機会を得られなかった人の
学びたい願いをかなえる
第1回講座は「学ぶことは生きること」と題し、夜間中学校の取り組みを通して、誰もが学ぶことができる環境づくりの重要性について考える。本県で初めての夜間中学校は、有志の手によって2025年に新発田市で開校。講座を担当する板垣直子助教は、その新発田自主夜間中学校で講師ボランティアとして参加している。「年齢や国籍を問わず、学びたい人が無料で学べる場で、戦争の混乱期や不登校などで形式的に卒業はしているけれど知識を満足に得られなかった方、日本で働きたい外国籍の方など、さまざまな背景を持った方々が通っています。自ら希望して通われているので、みなさん本当に集中して勉強されていて、教える側の私たちも元気をもらいますね」
新潟初の夜間中学校誕生と
これからの在り方を考える
講座は、学び直しを通して新たな一歩を踏み出せる場の重要性についての講義と、ゲストスピーカーとのシンポジウムで構成。ゲストには岡山自主夜間中学校代表で夜間中学校の全国的な普及にも尽力している城之内庸仁(しろのうちのぶひと)氏と、新発田自主夜間中学校代表の松本英也氏を迎える。「お二人とも現役の教諭を続けながら、夜間中学校の活動に取り組んでいます。城之内先生からは自主夜間中学校の未来などについて、松本先生からは新発田自主夜間中学校の立ち上げの経緯についてのお話が聞けると思います。まずは夜間中学校が新潟にもあるんだということを知っていただき、何歳になっても学びは諦めなくてもいいんだということをお伝えできればと思います」
ストレスマネジメントを「知る」 ことで
共生の未来へ

新潟青陵大学短期大学部 幼児教育学科
宮崎隆穂 教授
青森県出身。筑波大学博士課程心理学研究科を経て、国立・精神神経センター国府台病院心身医学研究部にて、心と体の接点に着目した研究・臨床活動に従事。本学着任後も子どもの心と体の接点に関する研究を行っている。長年の臨床活動では一貫してストレスマネジメントの導入を意識している。
ストレスを感じた時の
セルフコントロール方法を知る
ストレスマネジメントとは、ストレスを適切に管理(マネジメント)し、うまく付き合っていくための方法のこと。第2回講座では、宮崎隆穂(たかお)教授がこのストレスマネジメントについてレクチャーしてくれる。
宮崎教授は「日常生活の中でストレスを感じ、何かモヤモヤしたり、イライラしてしまったりする人は多いと思います。そういった時に自分で感情をコントロールする方法があるのですが、今回はその中でもリラックスをキーワードにした三つの方法を紹介します。実際に試していただいて、これだったら自分でも取り組むことができるな、というものを見つけてもらえたらと思っています」と話す。
自分でマネジメントできれば
心に余裕が生まれる
紹介するのは「呼吸法」「自律訓練法」「マインドフルネス」の三つ。呼吸法はストレスマネジメントの中では一番簡単で、呼吸のリズムをコントロールすることで、体から心に作用してリラックスする方法だ。自律訓練法は呼吸法や姿勢に加えて、意識の持ち方を訓練するというもの。マインドフルネスは意識にアプローチして心を落ち着かせていく。体からアプローチするのが呼吸法、心からがマインドフルネス、その中間が自律訓練法というイメージだという。
「ストレスマネジメントができると、気持ちにある程度余裕ができて、自分のことだけでなく周囲にも意識を向けることができると思います」と宮崎教授。まさに「知る」ことで、よりよい共生につながる体験ができるはずだ。
▼ふわりとつつむ新潟青陵インクルージョン講座




