きっかけは子どもの偏食
赤いタイルが印象的なアイランドキッチンから、「家族が笑顔になるごはん」をテーマに発信する「はぴ夫婦」のInstagram。4人の子どもを育てる小千谷市の小林健太さん・彩香(さやか)さん夫妻が、多彩なおにぎりレシピや便利な生活雑貨などを親しみやすく紹介している。

活動のきっかけは、子どもの偏食に悩んだこと。おにぎりにすれば食べてくれたため、おいしく栄養を取れるように具材の組み合わせを工夫するうちに、さまざまなバリエーションが生まれた。同じ悩みを持つ誰かの役に立つのでは、と2023年に夫婦で発信を始めた。
おにぎりは、家庭料理ならではの自由な発想で手軽さを追求。「お稲荷おにぎり」は、市販の味付けいなりをはさみで刻んで混ぜ込んだもの。「おあげを包むのは手がダラダラになる。口の中に入ってしまえば味は一緒だよね、って」と彩香さんはほほえむ。

目下、子どもたちのお気に入りはふわふわ卵とチーズをケチャップライスの中に入れて握った、食べたらオムライス味のおにぎり。「卵で包まないで、中に入れちゃえ、と。小千谷市の給食に、カレーピラフにシチューがかかった『逆さカレー』があるんです。そういうちょっとした日常からヒントを得ることも」
親子のふれあいや食育にも
レシピは誰にでも作れるように、包丁や火をなるべく使わず、洗い物も少なくなるように工夫した。食育アドバイザーの資格を取得した彩香さんを中心に、忙しい子育て世代が無理なく作れる栄養豊富なレシピの数々を発信したところ、瞬く間に人気を集め、開設から1年後の24年10月にはレシピ本を出版。現在は約20万人のフォロワーを抱えるまでになった。「『子どもが食べてくれた』『親子の会話につながった』といった声が届くことがなによりの励み」と笑顔で口をそろえる。

十日町市内で米農家を営んでいた、父の作るコシヒカリを食べて育ったという健太さん。夫婦共に小千谷市内で会社員として働きながら、動画編集や写真撮影などを独学で学び、投稿を続けてきた。「子どもたちを寝かしつけてから夜中や早朝に撮影することも。大変だったけど、やると決めたからには諦めたくなかった」と振り返る。
今後は、期間限定のポップアップストアやイベントへの出展を通して、実際におにぎりを味わってもらう機会をつくりたいと考えている。また、おにぎりを入り口に、新潟県の魅力も全国に発信し、地域を盛り上げていきたいという思いを持つ。「食や温泉、花火など、新潟にあるたくさんの魅力を、全国に伝える立ち位置になれた。どんどん紹介して新潟をもっと盛り上げていきたい」と力を込めた。
はぴ夫婦/小林健太さん・彩香さん
【プロフィール】
こばやしけんた・さやか 新潟県出身。2023年10月にInstagram(はぴ夫婦【新潟の夫婦が作る簡単おにぎりレシピ】)開設。2024年10月、「やみつき!コシヒカリ農家の絶品おにぎり(宝島社)」出版。おにぎりを通して忙しい毎日に笑顔を届けている。



