毎日の食事で、優しい木の香りに包まれる爽快さを実感したことがあるだろうか。1950年創業の朝倉家具は、全国屈指の桐たんす産地として名をはせる新潟県加茂市の木製家具メーカー。桐たんす職人の技術と知識を結集して作られた商品は、国産材の上質さ、美しい見た目、そして、心地いい木の香りが感じられる。商品について、専務取締役の倉茂円(まどか)さんは「天然木は木目が一つ一つ違う一点もの。生活に密着した商品で、木のある暮らしをご提案しています」と教えてくれた。
朝倉家具が持続可能なものづくりにこだわるようになったのは2015年。新潟県のブナの木を有効活用するために発足した「スノービーチプロジェクト」に参画し、森林整備に配慮した商品化に力を入れてきた。これまで廃棄されるのが当たり前だった木の節や傷も、まるでアート作品のように一つの家具に昇華させる。
「家具も、生活雑貨も、自分たちが使いたいと思うデザインを形にしています。三ツ星弁当箱は社長が長年商品化したいと切望し、ようやく完成した自信作。秋田県の曲げわっぱのように使いやすく、桐たんすの製法を生かした四角い形が特徴です」。杉が香るお弁当箱は、かばんにすっぽり収まるスリムサイズが女性に人気。使い込むほど愛着が増していく。「毎年新商品を開発しています。天然素材の魅力をお楽しみください」
倉茂 円さん
新潟県加茂市出身。小さい頃から「桐たんすは加茂のアイデンティティーの一つ」と祖母から教わって育つ。専務取締役として朝倉家具の広報・企画開発・営業など、幅広い業務を担当。「自然との共生」をテーマに新商品を考案中。
朝倉家具ショールーム
住所|新潟市南区茨曽根2574
電話|025-375-3500
時間|土・日曜、祝日10:00~18:00(平日の来店は要予約)
定休|水・木曜(祝日を除く)、他臨時休業あり
インスタグラム:@asakurakagu