毎月第2・4木曜、新潟市中央区のメディアシップ教室で開かれている講座「花柳流 日本舞踊」。花柳流師範の花柳幸結耶(はなやぎ・こうゆや)さん(54)が、初歩から丁寧に指導している。
花柳流は最大規模を誇る日本舞踊の流派の一つ。繊細な振り付けで、細やかな表現が特徴という。
講座では端唄「潮来出島(いたこでじま)」に取り組む。現在の茨城県潮来市発祥で、広い湿地帯にあやめが咲き、小舟が渡ってゆく情景と女性の心情をうたう。
薄紅色の着物姿の花柳さんが、唄を口ずさみながら手本を見せる。「腰を落としたままへそで小山を描くように」と説明すると、受講生から「限界です!」と声が上がり笑いが起こるなど和やかな雰囲気。ゆったりと回る様子は一見優雅だが、「体幹を使うので運動になる。かなり汗をかく」と話す。
扇子の扱いも多彩だ。閉じかけた扇子を開くことで花が咲き誇る光景を表したり、逆さまにした扇子を揺らすことで舟がたゆたう様を表現したり。
受講生の一人は、着物を着る機会を増やそうと日本舞踊を始めたという。「敷居が高いと感じていたけれど、カルチャースクールなので気軽に始められた」と話す。講座では着物談義に花を咲かせるのも楽しみだという。花柳さんに「踊りらしくなってきた」と褒められると「できるようになるってすごく楽しい」と笑顔を見せた。
花柳さんは幼少期に自宅近くの教室で日本舞踊を習い始め、ブランクを経て20代で再開。いつしか踊りは「なくてはならないもの」になっていたという。「難しそうに思われるけれど、どなたにでもできる。年をとっても楽しめるので、着物や日本文化に関心があれば、ぜひ仲間になっていただけるといい」と話した。
花柳幸結耶先生
花柳流 日本舞踊
第2・4(木) 10:00~11:30
https://cul.niigata-nippo.co.jp/course/detail?id=518902