地元の推しコレ・新発田市④
推し人 月岡温泉「白玉の湯 泉慶」女将 穴澤恵子さん
エメラルドグリーン色の湯で知られる月岡温泉で、エメラルドグリーンに輝くビールを造り、注目を集めている「月岡ブルワリー」。店舗リーダーの菅原良さんと醸造責任者の新保典司さんに、新発田という土地でクラフトビールに挑戦された理由や商品に対するこだわりをじっくりとうかがいました。
月岡ブルワリーをはじめたのは5~6年前のイベントがきっかけだといいます。毎年6月に新発田寺町界隈で開催されるイベント「しばた 寺・びらき」でクラフトビールを取り寄せて販売したところ、お寺つながりで販売した「大仏ビール」が大好評。新発田×クラフトビールの可能性を感じ、「これは、いける!」と立ち上げの準備をはじめたといいます。
2019年に準備開始、2020年の11月13日にオープンという凄まじいスピード感に驚きます。
その上、醸造士の新保さんは当時ビール造り未経験だったそう。岩手をはじめ、さまざまな地域に修行に出向き、満を持してのオープンとなりました。
ちなみに「しばた 寺びらき」は、今年は6/15(土)~6/16(日)に開催。新発田のおいしいグルメの数々が出展するだけでなく、お寺でのヨガ・座禅体験や、住職こだわりのアンプとスピーカーでレコードを聴く…など、ひと味違うお寺体験が楽しめます。気になった方は、ぜひ次回訪れてみてください!
月岡ブルワリーがコンセプトに掲げているのは、「Taste Communication」。クラフトビールを飲む文化・食べる文化を通して築かれるコミュニケーションに関わっていきたいとのこと。
温泉という非日常的な空間で楽しむクラフトビールは、たしかに居酒屋や家で飲むお酒とはまた違ったコミュニケーションが生まれそう。
また、温泉まんじゅうに続く月岡温泉の「新しい定番」を目指し、地元・新発田を中心に新潟の素材を組み合わせたクラフトビールを発信しています。
定番商品「月岡エメラルドエール」は、マスカット果汁をふんだんに使った澄んだグリーンが特徴。フルーティーな香りで見た目は完全にジュースですが、味わいはすっきりと甘すぎないのが特徴です。飲みやすさにもこだわっており、「普段ビールは飲まないけど、これなら!」という方も多いそうですよ。
すっきりしたビールは食事にも合いやすく、月岡ブルワリーでは、クラフトビールと四季折々の料理が楽しめる「KITCHEN GEPPO」を併設しています。新潟県産の食材もたくさん味わえますよ。
人気メニューは定番の「月岡バーガー」をはじめとするハンバーガー。バンズは新発田のベーカリー「喜十郎」のもの。ビールを製造する際にでる「モルト」を乾燥させて生地に練り込んでおり、ザクザクっとした食感が楽しめるほか、たんぱく質やミネラル豊富なのもうれしいですね。
「モルト」とは、ビールやウイスキーの製造に用いる麦芽のこと。日本酒を製造する際にできる酒粕のようなもので、酒粕は料理や化粧品などに使用されていますよね。モルトの場合は酪農の現場で飼料として使用されることはありますが、廃棄されることがほとんど。そんなモルトを再利用するだけでなく、バンズに練り込むことで、オリジナルバーガーを開発するなんて、アイデアマンですね!
新発田や新潟県産の素材を活かした新商品を、ほぼ毎月販売しているという月岡ブルワリー。クラフトビールだけでなく、パッケージや店内のデザインも新発田出身のデザイナーによるものだとか。新発田の学校や企業とも連携し、今後もさまざまな試みを発信していきます。
また、月岡ブルワリーのクラフトビール「月岡ヴァイツェンナチュラル」は、国内最大級のビールコンテスト「ジャパン・グレートビア・アワーズ(JBA)2024」で、見事金賞を受賞。
月岡ヴァイツェンナチュラルはKITCHEN GEPPOでも楽しめます。
みなさん、ぜひ訪れてみてください。
月岡ブルワリー&KITCHEN GEPPO
〒959-2338
新潟県新発田市月岡温泉552-111[地図]
アクセス/JR白新線豊栄駅より20分。日本海東北道豊栄新潟東港ICより20分
TEL:0254-28-9161
営業時間/10:00~17:00(L.O.16:00)
定休日/木曜日
駐車場/10台
推し人 月岡温泉「白玉の湯 泉慶」女将 穴澤恵子さん
新発田市生まれ。大学卒業後、新潟市内のホテルに勤務した後、家業の「白玉の湯 泉慶」へ。月岡温泉の若手経営者らで立ち上げた合同会社ミライズの代表も務める。趣味はゴルフ。家族で出かけるキャンプも楽しみの一つ。