少しずつ色合いや風合いが変化する天然木。身近な木から生まれたシンプルで実用的な家具が日常に癒やしを与えてくれる。
のどかな田園風景が広がる静かな町に、木製家具職人・坂爪哲也さんのアトリエがある。2022年秋にオープンした「ke-shiki（けしき）」は、１階が坂爪さんのアトリエ兼ショールーム、２階が妻のあかねさんが運営する美容室だ。セルフリノベーションで作り上げた開放的な空間には、大型家具から形がかわいいお盆、一輪挿しやおちょこなどの日用品も並ぶ。
調湿効果を持つ木製のコーヒーキャニスター。ケンゴト［coffee canister］（M）9,900円、（L）12,100円。
「いろいろな人のお話を聞きながら家具を作るのが好きです。お客さんが思い描いたものを形にしたり、ke-shikiのエッセンスを入れて表現してみたり。特別な家具を作るお手伝いをさせていただきます」。ユーザーから見える景色と、自分たちの視点で見える景色。両方を掛け合わせて家具を作るのが坂爪さんのモットーだ。
曲げ木の技術を応用して作られた丸盆。タモ、サクラの２種類。モテナシ［stacking tray round］ 9,130円～。
身長や脚の長さ、用途に合わせて作るオーダー家具の中でも、背もたれのないイス（スツール）が好評。使用する木はナラ・タモ・サクラ・クルミと幅広く、好みに合わせて選べるため愛着が増す。「ユニークな木でアイテムを作ることで、伐採された木の利活用にもつながる。思い入れのある木で小物を作る新しいプロジェクトも展開していきたいです」。営業日は決まっておらず、ショールームは事前予約制。フリーオープンデーを設ける予定があるので注目しよう。
軽くて持ち運びやすく、立ち上がりをサポートしてくれる藤（とう）編みのスツール［msh A］70,400円～。受注生産品。
展示販売のお知らせ
新潟日報メディアシップ１階「インフォメーションセンターえん」にて展示販売実施：８月30日（金）～10月29日（火）まで（予定）
坂爪 哲也さん
新潟市秋葉区出身。長岡造形大学を卒業後、北海道の家具工房「旅する木」で修行。新潟市へ戻り、「小林木興社」「柴野工業」でも家具の製造技術を学ぶ。新潟市内の「ISANA（イサナ）」で家具制作、DIY教室の講師を務めた後、夫婦で「ke-shiki」をオープン。
ke-shiki
住所｜新潟市北区太田2960-1 1階［地図］
電話｜080-7012-9101
時間｜10：00～16：00（ショールームオープンデーのみ営業）
インスタグラム｜＠ke_shiki_
オンラインショップ｜https://ke-shiki.square.site/s/shop
〈イベント出店〉
10/5（土）、6（日） 「TITEN（ちてん）」
会場：LOOP&LOOP（五泉市）
