11月は「子どもの権利月間」です。新潟市では、すべての子どもたちが「権利」を持っているということ、そしておとなはそれを守る義務があるということを、改めて意識する機会にしてもらおうと、イベントなどを予定しています。新潟市の「子どもの権利」への取り組みや現状について、こども政策課の池田文明課長にインタビューしました。
新潟市こども未来部こども政策課
課長 池田 文明さん
「私たちが子どもの頃とは時代が変わっていることを、おとなの皆さんにも知っていただきたいと思います」
施行3年目の「新潟市子ども条例」
改めて子どもの権利について考えよう
日本は1994年に国連の「児童の権利に関する条約」を批准し、現在、こども家庭庁は「こどもまんなか」をキャッチフレーズに、その権利を守るための取り組みなどを進めています。新潟市では、すべての子どもが豊かな子ども期を過ごすことができるまちづくりを目指し、2022年4月に「新潟市子ども条例」を議員提案で制定し、施行しました。
子どもたちには以下の大切な権利があり、おとなはそれを保障しなければなりません。
- 安心して生きる権利
- 豊かに生き、育つ権利
- 自分らしく生きる権利
- 身近な大人に思いや願いを受けとめてもらえる権利
- 社会に参加する権利
新潟市子ども条例では、こうした子どもの権利とおとなの責務を示しています。子どもたちに対しては、市教育委員会と連携し、授業などを通して自身の権利について理解できるような取り組みも進めています。
親世代やその上の世代にとっては、自分の育った時代の考え方との違いに少し驚く場合もあるかもしれません。改めて子ども条例を知っていただくことで「今までの自分の認識は正しかったのかな?」と振り返る機会になるのではないかと思います。
新潟市には秘密厳守の相談先がある
ささいなことでも悩んだら利用を
今年8月には子どもの権利救済機関として「新潟市子どもの権利相談室・こころのレスキュー隊」を開設しました。新潟市在住もしくは新潟市内に通学・通勤している18歳までの子どもたちと、その保護者などを対象に相談を受け付けています。「こころのレスキュー隊」という愛称、「ここうさ・ここねこ」というキャラクターは、子どもの社会参加の意味を込めて、子どもたちから作品を募り、子どもたちによる投票によって選ばれたものです。
相談室は独立した組織で、相談員が話を聴き、弁護士や児童心理学の大学准教授が救済委員として対応しています。救済委員の独立性を尊重するため、私どもは相談の具体的な内容や対処方針に介入しませんが、開設2カ月で12件の相談がありました。
子どもたちが「嫌だな」「困ったな」と思ったことがあれば、ささいなことでも、まずは気軽に相談してほしいと思います。子どもたちには学習タブレットを通して、「こころのレスキュー隊」の案内をお届けしましたし、友人関係や進路選択などで悩みも多くなる高校生に向けても、相談室を周知していく予定です。
権利月間を通して、子どもの権利の大切さ、そして相談先があることを改めて知っていただけたらと思います。
「子どもの権利」が尊重されていない例
子どもの気持ちを聴いてみよう
- 「ごみ捨てをやっておいてね」「妹の面倒をお願いね」と、子どもの都合を聞かないで家事手伝いのお願いをする。子どもがやっても、「ありがとう!」やねぎらいを言わない
- 自分なりに一生懸命やっているが、「いつまでぐずぐずしているの!」「早く食べなさい!」「早く支度しなさい!」といつも叱られる
- 「わが家の方針(しつけ)」として、たたかれたり、正座をさせられたり、食事を抜かされたりする
新潟市では子ども条例の動画コンテンツを作成しSNS・YouTubeなどで周知啓発を行っています。
詳細はこちら(新潟市HP)
https://www.city.niigata.lg.jp/kosodate/ninshin/info/kodomo_jourei.html
11月は「子どもの権利月間」
子どもの権利について紹介するイベントを開催します
●日時:11/3(日・祝) 10:00~16:00
●会場:イオンモール新潟亀田インター店
新潟市江南区下早通柳田1-1-1[地図]
●イベント内容:
・ 子ども条例等のチラシ配布
・ 新潟市子育て関連キャラクターの缶バッジ制作
・ ほのわちゃんとのふれあい写真撮影
・ 子ども条例ストラックアウト
・ 風船配布
詳細はこちら(新潟市HP)
https://www.city.niigata.lg.jp/kosodate/ninshin/info/mirai202410101251372.html
公演 「絵本とピアノのコンサート」
●日時:11/17(日) ❶10:00~ ❷11:10〜
●会場:いくとぴあ食花 新潟市こども創造センター 新潟市中央区清五郎375-2[地図]
申込方法はWebで確認を
http://www.ikutopia.com/69055/
子どもの権利について相談したい場合は
電話、面会、Web、メール、手紙で相談を受け付けています。
お気軽にご相談ください。
問い合わせ|子どもの権利相談室「こころのレスキュー隊」
時間|月・火・木・金曜13:00~19:00、土曜10:00~16:00
定休|水・日曜、祝日、年末年始、毎月第4月曜(祝日の場合はその翌日)
住所|新潟県新潟市中央区東万代町9-1 新潟市万代市民会館4階[地図]
電話|[子ども専用]0120-175-255
[おとな専用]025-288-1752
メール|kokousa@city.niigata.lg.jp
詳細はこちら(新潟市HP)
https://www.city.niigata.lg.jp/kosodate/ninshin/info/kokoronoresukyutai.html
子どもの「助けてほしい。聞いてほしい」という気持ちから生まれた、子どもの権利相談室「こころのレスキュー隊」のマスコットキャラクター。新潟市内の小・中学生による公募と投票で決定しました。
新潟市こども未来部こども政策課
住所|新潟県新潟市中央区学校町通1-602-1[地図]
電話|025-226-1193