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2026.04.05 visit

【特集】雪椿を愛でる / 雪椿発見の地・阿賀町

エリア

下越/佐渡

春の訪れとともに花開く雪椿。一般的なヤブツバキとは異なり、雪の多い地域にしか自生しない希少な植物です。120年前に新潟県阿賀町で発見され、1966(昭和41)年に県の木に指定されました。そのゆかりの地の歴史や花の名所、雪椿から生まれた特産品などを紹介します。


名付け親は植物学者の
牧野富太郎博士

雪椿発見の地は阿賀町だ。1906(明治39)年に実業補習学校(現阿賀黎明高校)の丸山忠次郎教頭と高橋與平(よへい)教諭が、麒麟山の山中で偶然、変種と思われるツバキを発見。採取した標本を植物学者の牧野富太郎博士のところに送ったところ「雪椿」と命名されたという。この逸話を83(昭和58)年に、高橋さんが津川高校(現阿賀黎明高校)80周年記念誌に寄稿したことにより、公に知られることとなった。

地元ではこのエピソードを後世に伝えていこうと、雪椿の発見と命名から100年の節目を機に、有志が麒麟山いこいの森公園に記念碑を建てた。公園では春を迎えると原種や園芸種のツバキを見ることができる。

麒麟山いこいの森公園に立つ「雪椿発見の地碑」。発見から100年後の2006年に雪椿は「阿賀町の花」に制定され、その1年後に碑が建立された

雪椿を楽しむイベントも開催

阿賀町には他にもツバキの名所がある。角神雪椿園は自生する原種の雪椿を保護、育成している施設で、約2万本を楽しめる。阿賀町観光協会の大堀洋之さんによると「枝がアーチ状に生えている場所では、花のトンネルをくぐりながら観賞できる」という。また旅館「古澤屋」の併設施設「訪春園」では、約2千坪の庭園に千本ほどの雪椿が咲き誇る。

角神雪椿園の見頃は4月中旬。自生種をこれだけ多く見られるのは、全国的にも珍しいという

古澤屋訪春園は品種が多いため、4月から5月にかけて比較的長く楽しめる

町では2019年に雪椿による地域振興などを目的とした「阿賀町ゆきつばきの会」を設立。整備活動や雪椿を活用したイベント「阿賀町雪椿まつり観椿(かんちん)会」を開催している。津川のとんぼ通りに百数十鉢を並べて、まち歩きをしながら花を眺める「雁木(がんぎ)de雪椿」、道の駅阿賀の里を会場とした「ツバキ鉢物展」などが行われる。雪椿の名所巡りと合わせて楽しみたい。

阿賀町ゆきつばきの会では「お手入れ会」と称して、町内各施設の雪椿や周辺の整備を行っている

阿賀町雪椿まつり観椿会
期間│4/4(土)~5/10(日)
場所│津川とんぼ通り[地図]、道の駅阿賀の里[地図]、角神雪椿園[地図]、麒麟山いこいの森公園[地図]、古澤屋訪春園[地図]ほか
問い合わせ│阿賀町観光協会 0254-92-0220

雪椿まつり観椿会は、ことしは4/4(土)から5/10(日)まで開催。期間中「雁木de雪椿」として、とんぼ通りには鉢植えの雪椿が並ぶ。


【阿賀町の地名の付く雪椿】

さまざまな園芸種がある雪椿。阿賀町で発見されたり作られたりした品種には、阿賀町の地名が付いたものがある。

津川絞り

日出谷

麒麟の誉

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