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2026.11.01 visit

【特集】秋のお庭巡り / この秋訪れたい新潟の名園〈住雲園・瀧本邸〉

エリア

上越、中越

紅葉が見頃を迎える季節、お庭巡りを楽しんでみませんか。邸園文化伝道師として日本庭園の魅力を伝えている藤井哲郎さんに、日本庭園の見方や楽しみ方、覚えておきたいマナーを伺いました。県内4カ所の名庭園の見どころとともに紹介します。


弥彦山を借景にした雄大な風景
住雲園(新潟県長岡市)

住雲園(じゅううんえん)は越後鉄道(現JR越後線)創業者として知られる久須美家が所有していた庭園。その歴史は古く、1717(享保2)年に16代目当主が、心労を癒やすために造らせた庭が始まりとされる。草木の一部は京都から取り寄せ、越後の環境に慣らすため道中の町で数年育ててから運ぶなど、手間をかけて造園されたという。

完成した池泉回遊式庭園では、池畔の礼拝石に立つと、築山(つきやま・景色を引き立てるために人工的に造られる山)に代わって、山頂に弥彦神社の御神廟(ごしんびょう)を祭る弥彦山を望める。藤井さんは「借景の方角を真北に定めたことで、夜には弥彦山の上に帝の星とされる北辰(北極星)を拝むことができます。実に考え抜かれた庭園です」と評した。建物内部は現在公開しておらず、庭園のみ常時開放している。

庭園内の主賓席目の前の位置から弥彦山を望む。正面の池のほとり(右手前)には礼拝石がある。住雲園の名は、江戸時代後期の漢詩人、大窪詩仏が命名した

礼拝石から左を見ると滝石組みがある。庭石は京都や四国、佐渡などから取り寄せたもの

滝石組みの脇に立つ灯籠には、菊の紋が彫られている。来歴は明らかでないが、久須美家の歴代当主が旧皇族・有栖川宮家に仕えていた縁から置かれたのではないかと考えられる

紅葉は例年10~11月に見頃を迎えるが、近年は遅くなる傾向にある。春には5月ごろにツツジが美しく咲き誇る

時代劇の舞台を思わせる門と松も見どころ。相当な年月を経た松にもぜひ注目

住雲園
住所|新潟県長岡市小島谷2156-1[地図]
電話|0258-74-3112(長岡市和島支所地域振興・市民生活課)
時間|庭園のみ常時開放
定休|無休
料金|無料


美しいこけが広がる池泉回遊式庭園
集義園 瀧本邸(新潟県上越市)

約三千坪の敷地は、かつて豪農・瀧本家が暮らしていた場所。主屋は現存しないが、表門や主屋の玄関、茶室などが残る。迎賓館として使われた「懐徳亭」は、上越市の知命堂病院を創設した瀬尾家の離れを移築したもの。連続テレビ小説「風、薫る」の主人公・大関和(ちか)が同病院の初代看護婦長を務めていたことから話題となった。

庭園は「集義園(しゅうぎえん)」という名が付いており、15代目の瀧本宜弘(よしひろ)さんは、正しいことを積み重ねるという意味があると説明する。紅葉の見頃となる11/7(土)、8(日)には「上越名家一斉公開」で開放。一面に広がるこけも見どころで、「娘が数えたところ100種類以上あったそう。正確には分かりませんが、相当数あることは間違いありません」と話す。

客をもてなした離れ屋敷「懐徳亭」の前には、モミジやイチョウが彩りを添える。秋晴れの日は空の青、モミジの赤、イチョウの黄のコントラストが実に美しい

緑のじゅうたんのように一面にこけが広がる。飛び石がこけに覆われた所もあるが、極力こけを避けて石の上を歩くよう気を付けたい

離れの近くにある礼拝石からの眺め。池の向こうに灯籠が立ち、その先に瀧本家の墓所がある。視線の先に拝む対象が並ぶように配置されている

「風、薫る」ゆかりの地として、主人公のモデル・大関和に関する資料展示も行われた。11/7(土)、8(日)の「上越名家一斉公開」でも関連展示を予定している

広大な庭園の維持管理に苦労しているという15代当主の瀧本宜弘さん。上越に残る名家4邸で構成する「上越名家ネットワーク」の理事長も務める

瀧本邸
住所|新潟県上越市頸城区百間町711[地図]
電話|090-4070-5776
公開|「上越名家一斉公開 秋の公開」
   11/7(土)、8(日) 10:00~15:00
料金|大人500円(維持協力金)、高校生以下無料
備考|期間限定の一般公開のみで常時公開はしていない

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